過去15年のインデックス投資界の出来事と私の投資スタイル変遷

インデックス投資と一口に言っても、実際の投資スタイルは人によって異なっており、細分化されます。中でも大きな派閥要素としてはVTやVTIを始めとする海外ETFを選択するか(コスト重視派)、eMAXIS Slimオールカントリーなど投資信託を選択するかという視点でしょうか(ほったらかし重視派)。

私は今ではほったらかし重視派で、できるだけシンプルに自動化して手間をかけない投資スタイルを目指していますが、実は個人投資家向けのインデックス投資の環境が整ってきたのはこの10年ちょっとで、この間に投資スタイルも色々と変遷しています。

私がインデックス投資を始めた頃(2005年以降)からのインデックス投資界の出来事と、私の投資スタイル変遷をまとめてみました。

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導入期(2005年~2006年)

超マイナーなインデックス投資

2005年当時、投資といえばデイトレードが主流の時代でした。インデックス投資の情報は非常に限られていて、最新情報を得るにはブログが一番でした(日本語版Twitterのリリースが2008年4月なので、今とはブログの重要性がかなり違った)。

当時から現存しているブログでは「ファンドの海」「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」「NightWalker’s Investment Blog」「ホンネの資産運用セミナー」など、今でも人気のブログを情報源として隅々まで読ませて頂きました。

初めて買ったインデックスファンド

私が初めて投資信託を購入したのが2006年2月。初めての銘柄は「外国債券インデックスファンド(旧:中央三井外国債券インデックスファンド)」でした。

このファンド、私はもう手放してしまいましたが、2001年2月の設定からもう20年運用されています。年率0.77%(税抜0.7%)の信託報酬は今となっては高すぎますが、当時は他に外債インデックスファンドの選択肢は無かったと言っても良く、最も低コストな部類だったんですよ!!まだ投資信託のノーロード販売が一般的ではなくて、販売手数料として1%程度支払うことも当たり前の時代でした。

私も投資ブログを始めていろいろやってみる

この当時は、証券会社でのインデックスファンドの取り扱いも少なく、マイナーな証券会社や地方銀行に口座を開設して、いかに低コストの投信を見つけるかがブログ界隈で話題のネタとなっており、私も2006年にこのブログ「投信で手堅くlay-up!」を開設し、情報を探して駆け回っていました。

勉強するにつれて色々と試してみたくなるもので(ブログネタにもなる)、インデックスファンドが中心ではありましたが、流行りものアクティブファンドや個別株にも手を出していました。

2006年末当時のポートフォリオがこちら。

私はインデックス投資から投資の世界に入ったのですが、インデックスファンドオンリーでなかった事は、実は私にとって良い経験になっていて、それまで経済や投資に全く興味や縁が無かった理系バカの私が、財務諸表はどうやって読むのか?と、会計の基礎を勉強するキッカケとなりました。

投資を始めた当時のきっかけなどは下記の記事にまとめています。

確立期(2006年~)

ネット証券で海外ETFの取り扱い始まる

2006年10月に楽天証券がネット証券では初めて、米国株ETFの取り扱いを開始しました。

これは当時大ニュースとなり、2007年7月には私も流行に乗って海外ETF(SPY、EFA)を購入しています。

国内の投資信託の信託報酬が1%の時代に超低コストの海外ETFが登場したことで、インデックスファンドを積立てて、ETFへリレーする「リレー投資」が当時流行となりました(今ではすっかり廃れてしまいましたが)。

インデックス投資オンリーのスタイルに固まる

投資を初めて2年目。私自身はインデックス投資をメインに考えつつも、インデックス投資だけでは退屈で何かやってみたいという気持ちで、自分で単元未満株(まめ株)を集めてオリジナルファンドを作ってみたり、自分の詳しい業界について個別株に投資して値動きに一喜一憂してみたり、ETFのタイミング投資をしてみたりした時期です。

実際はTOPIXに勝てず、タイミング投資(逆張り)も結局思い通りに相場が動くわけではないので更に損失を広げたりと、市場に勝つ事は難しいと身銭を切って学びました。

2007年末には、早々に個別株投資はやめ、完全にインデックスファンド又はETFの積立のみとする方針に転換しています。当時はまだ、自動積立に対応するファンドも限られており、手作業で毎月タイミングを見ながら積立てるスタイルでした。

成長期(2008年~)

第一次低コストインデックスファンドブーム

2008年1月、SMTインデックスファンドシリーズ(旧:STAMインデックスファンド)が登場した事が、国内のインデックス投資の世界に非常に大きな影響を与えました。

それまで、国内外の株式・債券、各種の資産クラスを取り揃えた、低コストインデックスファンドシリーズは無かったのです。

私達が低コストインデックスファンドによるアセットアロケーションの構築が可能となったのは、このSMTインデックスファンドの功績と言って良いと思います。

SMTインデックスファンドシリーズに続いて、eMAXISインデックスファンドシリーズが登場したのはそれから2年弱が経過した2009年10月の出来事でした。

リーマンショック前後

私が初めてメディア(日経マネー)の取材を受けたのが2008年1月、インデックス投資家とはじめてオフ会に参加したのが2008年2月、個人投資家の手による「第1回インデックス投資ナイト」が開催されたのが2009年1月と、この頃は投資イベントが盛りだくさんでした(ある意味フラグだったと思います)。

2008年9月、リーマン・ショックは、私の投資手法だけでなく仕事観・人生観にも影響を与えました。

リーマン・ショックを経験して、改めて資産運用のあり方を見直し、住宅ローンの繰上げ完済、保険契約の見直しを行っています。また資産管理に関わる手間もコストと考え、証券口座の集約(投信、ETFの移管)を行い、現在のシンプルな投資スタイルがほぼ固まった時期です。

インデックス投資が一般に浸透し始めた

リーマンショックの後、株価が底を打ったのは2009年でした。このあと株価が回復していきますが、この時期にリスクが高い個別株よりも、ETFなど指数への投資が好まれたように思います。

2010年末には水瀬ケンイチさんと山崎元さんの共著「ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド」が出版されています(この中で、実は私も一部に登場しています)。

個人投資家の目線で書かれたインデックス投資本の最初の1冊だったと思います(本書は人気となり、その後改定版も出版されました)。新書で簡単に読める良書ですので、ぜひ一度読まれる事をお勧めします。

なんと、三訂版の作成が開始されたようです!!

シンプルな自動つみたて投資スタイルへ

2013年末の軽減税率の終了をキッカケに、海外ETFから撤収しインデックスファンドに完全移行する事としました。

これまで、信託報酬を下げる事を第一に考えてきましたが、運用が仕事でも趣味でもない私にとっては、完全放ったらかしでお金に働いてもらうのが理想ですので、ETFへのリレー投資という面倒な事をやめて、インデックスファンドの自動積立オンリーのスタイルを選択しました。

その後、現在でもこのスタイルが継続しています。

変革期(2015年~)

超低コストインデックスファンドの登場

SMTシリーズとeMAXISシリーズがインデックスファンドの2強となるなかで、ニッセイAMの<購入・換金手数料なし>シリーズが信託報酬率最安の勝負を仕掛けてきました

2015年のこと、年末に発表されたニッセイの信託報酬率の低減のニュースは、MSCIコクサイ指数に投資する外国株式ファンドで信託報酬0.240%(税抜)と国内上場のETFの信託報酬率をも下回っていたことから、インデックス投資は新たなフェーズに突入します。

その後のたわらノーロードシリーズ、iFreeシリーズ、eMAXIS slimシリーズなど続々と超低コストなインデックスファンドが登場し、コスト競争が激化。

まさか私が投資を始めてからたった10年程度で、これ程までにインデックスファンドのコストが下がるとは予想しませんでした。

個人投資家としては大変ありがたいことです。

つみたてNISA制度の開始

個人の資産形成を目的として、2018年につみたてNISAの非課税制度が始まりました。

つみたてNISAの対象商品は6,000からあるファンドのうち金融庁が個人がコツコツとつみたてで資産形成するのに向いていると厳選したものですが、インデックスファンドが中心となっています。

ちょうど確定拠出年金(DC、iDeCo)の普及とも相まって、インデックス投資の存在が個人に急速に浸透した時期かと思います。

この頃には、ツイッターを見ていれば私自身で最新ニュースを追わなくても、十分な情報が得られるようになりました。

熟成期(2019年~)

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)の登場

バンガード・トータル・ワールド・ストックETF (VT) は経費率0.08%で全世界の株式に投資できる米国ETFで、インデックス投資家のリーサル・ウェポンと呼ばれていますが、海外ETFであるため定額の積み立て投資には向いておらず、年4回の分配金の再投資など手がかかる部分があります。

これを扱いやすい投資信託として2017年9月に設定されたのが、楽天・全世界株式インデックス・ファンド (楽天VT)でしたが、全世界株に投資する類似ファンドとして2018年10月31日に新規設定された、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)は、楽天VTよりも更に低コストで高品質(指数からの乖離が少ない)なファンドとして注目され一気に資産残高を増やしました。

このファンドが凄い点は、将来にわたって業界最低水準の運用コストとすることを公式に謳っており、実際に信託報酬の低減を実行してきたことです。

このファンドを買っておけば将来もずっとOKという安心感はすごいことですね。

もう、個人の資産形成は、現金とオールカントリーだけで良いんじゃないかと思い、私はオールカントリーへ一本化するようファンドの整理を進めています。

完全にほったらかし投資が身につき、あとは取り崩しの時期まで積み立て続けるだけになってしまいましたね。最近は古いブログ記事はほとんど読まれないだけでなく、SEO的にも良くないとかでどんどん削除しているのですが、たまにこうして投資ブログの過去記事をさかのぼって読んでいくと、投資環境の変遷や心境の変化がわかり、ノンフィクションドラマとして面白いのではないでしょうか。

ちなみに、この15年間の我が家のリスク資産の推移は上図のようになっています。リーマンショックで大騒ぎしたのも、今から考えると誤差みたいな話に見えてしまいます。やはり少額からコツコツと積み立てを行う過程で投資スタイルを見直し、投資家として精神的にも成長する時間というのは大事なんだなと感じています。

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じゅん@

40代会社員、既婚子なし、共働き。2006年から貯蓄と並行して低コストインデックス投信のつみたて投資を行っており、インデックス投資歴16年目。投資ブログを書き始めたのも同時期で、このブログとともにリーマンショックも乗り越えてきました。

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投信で手堅くlay-up!(インデックス投資ブログ)

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