「つみたてNISAフェスティバル 2017」レポート。制度の普及に向けた金融庁の意気込みを見た。

この記事がお役に立ちましたらシェアして下さい

本日、虎ノ門ヒルズ フォーラムにて金融庁主催の「つみたてNISAフェスティバル2017」が開催され大盛会でした。

私も投信ブロガーの端くれとしてこんな貴重な機会はないと張り切って参加しましたので、会の様子を記録に残します。なお、メモと記憶を元に記載していますので詳細は意訳の部分もあるかと思います。ご了承下さい。

「つみたてNISA」って何なの?!という方にこそ聞いて欲し内容でしたので、これをキッカケに制度の一般への普及が進めば嬉しいです。

関係者の皆様はどうもありがとうございました。今回の会に参加出来なかった人達にも有用な情報を拡散できるよう、私も今後のブログ運営を考えていきたいと思います。

追記(2017/09/14):当日の資料が金融庁HPにアップされました。
参照金融庁:つみたてNISA関係


スポンサーリンク

内閣府金融担当副大臣 越智氏挨拶

越智副大臣はTシャツで仕事をするのは今回始めてとの事(自腹で購入されたスタッフTシャツで参加)。

金融庁はこれまでこういった個人を対象とした取り組みをおこなっていなかった。

個人投資家の中にはブロガーさんなど積極的に情報を発信している方もおり、我々ももっと情報を発信しなくてはと30人程度の意見交換会から始めたが、毎回1日で定員一杯となっており、今回も200名が数日で満員となった。

インターネットの力は凄い。

双方向のコミュニケーションがしたいと考えており、今回の内容も工夫を行っている。

今日、ここに来れない方々の為にも、参加された方々は情報発信をお願いします。

つみたてNISAは来月から口座開設の受付が始まります。

つみたてNISAで初心者も安心して資産形成が行われることを祈念します。

導入直前!「つみたてNISA」の制度説明

平成30年1月1日からはじまる「つみたてNISA」制度について。

NISAの導入によりNISA口座の累積投資額は10兆円を超えた。しかし稼働率は6割。

なぜ投資を行わないかという理由は、

  • まとまった資金が無いから ⇒少額投資を知らない
  • どの様に有価証券を購入したら良いかわからない。取引を行う時間的ゆとりがない ⇒積立て投資を知らない

という訳で、家計の安定的な資産形成に向けた取り組みとして、つみたてNISAを創設する

これには、金融機関の顧客本位な業務運営の確立と、実践的な投資教育の推進が必要

今回、初心者向けに「つみたてNISA早わかりガイドブック」を作ったが、金融庁が投資教材を作るのは初めて

という訳で、つみたてNISAは投資教育の機会という位置づけが非常に濃いです。

駄目な商品は極力排除したから、勉強しながら投資を初めてみましょうよという流れなんですね。

制度としては年間の投資上限額は40万円まで。非課税期間は20年間。非課税枠は40万円×20年=800万円と現行のNISAよりも枠は大きいです。

当初つみたてNISAの対象投信は50本程度と考えられていましたが、ふたを開けてみると114本が対象となり、業界の側も積極的に応えています(儲からない商品なのにね)。

当局の主導という形ですが、つみたてNISAをきっかけに個人投資家の裾野が広がる予感を強く感じました。

私が考える「つみたてNISA」と「iDeCo」の活用法

相互リンク先のなるたくさん(今回初めてご挨拶する事ができました)ほか計4名の個人投資家から「つみたてNISA」と「iDeCo」の活用法を事前に募集。

それに対し下記3名のパネリストの方々がバッサリと切る(アドバイスを行う)コーナー
・ 岩城 みずほさん
・ 大江 加代さん
・ 神戸 孝さん

4つの例についてプレゼンテーションがありましたが、各家庭でいろんな活用方法が考えられます。一概にどうとは言えない為、特に重要なポイントと思われる言葉を抜粋します。

  • iDeCoで定期預金は要らない(折角非課税枠があって、時間があるのにもったいない)
  • iDeCoとNISAと特定口座と預貯金の全体でバランスを考える
  • 期待リターンから逆算して毎月2.5万円積立てるといくらになるという考えは、あくまで希望(実際は期待リターンの通りには増えない)。
  • iDeCoはスイッチングができるのが強み。積立て時期はリスクの大きいものを。まとまった額になったらリスクの小さいものにスイッチ。
  • 非課税枠の恩恵を最大に受けるために、奥さんにもつみたてNISAをやってもらう

個人投資家からの税制改正要望 ベスト5

個人投資家から、NISA制度等に関する税制改正要望を事前に募集しています。相互リンク先の虫取り小僧さんが登壇し、金融庁税制担当者と意見交換を行いました。

第5位 スイッチングさせて欲しい

非課税枠を消費せずに入れ替えを可能にして欲しいというのはよく判ります。

特につみたてNISAは投資期間が20年間もあるため、その間に状況は大きく変わる可能性があります

まだ、やっと導入する制度なのですぐに変更という訳には行きませんが、本場英国のISAでは入れ替えができる仕組みとなっており、前向きに検討されるようです。

第4位 対象商品の見直しを行って欲しい

インデックスファンドは信託報酬0.5%を上限としているが、もっと下げても良いのではないか、あるいは、投資対象をもっと拡大して欲しいという要望。

コスト自体は競争が上手く働いて予想よりも下がって来ているので、柔軟に見直したいとの事。

第3位 NISA制度の一本化

NISA、ジュニアNISA、つみたてNISAと複雑なので一本化して欲しい。

これは現在使っている人が居る限り変更は難しいですし、それぞれ良さがあるのですぐにはムリかな。

第2位 投資上限の拡大

年間40万円は12ヵ月で割り切れない!!笑

60万円あたりになるとありがたい。

第1位 制度の恒久化

やっぱり1位はこれ。
投資可能期間及び非課税期間を恒久化して欲しい

これは税制改正要望として金融庁からも要望を提出されている内容です。

すぐに実現は難しいですが、皆で良い制度だと意見を出していかないとね。

番外編1 海外赴任者にもやさしい制度を

今の仕組みでは国内居住者のみに限られており、海外に赴任するとなると特定口座に移さないといけません。

番外編2 NISAシニアプラスの新設を

つみたてNISAは若者向けの制度ですが、ボリュームゾーンである50歳以上の長期保有制度を作って欲しいとの要望。

パネルディスカッション ~つみたてNISAから考える日本の投資信託~

下記のパネリストを招き、日本の投資信託のこれからについてディスカッションが行われました。

・ 投資信託事情編集長 島田 知保さん
・ ファンド情報編集長 岡田 篤さん
・ 経済評論家 山崎 元さん
・ 日本経済新聞社編集委員 田村 正之さん

現在の投資信託の問題について

(山崎)現在の投資信託6000本のうち99%は問題がある「地雷」。検討に値しない。特に投資信託と投資家の間に介在する人間がマズい。

(田村)投資家自身の問題もあって、本来買うべき安い時期に買われていない。一括か積立てかどちらが有利とは言えないが、安い時期にちゃんと買えるのが積立てのメリット

積立てNISAについて

(岡田)当局がつみててNISAと言い出して業界が変わった。当時の感覚では信託報酬上限0.5%ではどこもやらないだろうと思ったが、現実には積極的に低コスト商品が増えている。ゆっくりだけど業界が良くなっている。

(岡田)悪いところは、リバランスが出来たほうが良い。金額は自分の20代を考えると月3万円でも御の字。

(田村)1989年末の日経平均最高値から月1万円を積み立てた場合、日経平均株価は当時のレベルに戻っていないけど、利益が4割くらい出る。これが積立て投資のメリット。株価が下がった時にやめてはダメ。積み立てNISAが試される場面はすぐにくるかも

(田村)投信のリターン=投資家のリターンではない。投資家のリターンははるかに劣っていて、高いところで買って安いところで売っている。さわかみ投信やDCのように積み立て比率の高いものは実は個人の成績が良い。

(山崎)つみたてNISAは金融庁が用意してくれた投資教育教材。理屈だけでは理解できないものを実感をもって学ぶ事ができる。収入がある人はiDeCoを先に使った方がよいが、固いことは言わずにとにかく使ってみるのが良い。

(山崎)マーケット環境は20年で大きく変わる。アクティブファンドもファンドマネージャが変わる。スイッチングは必要。

(岡田)アクティブファンドについて今回金融庁はパフォーマンスで選んでいない。コストと資金流入の良いものを選ぶと実はパフォーマンスも良い事がわかる。

(島田)業界にとっては全く儲からない制度だが・・・若い顧客と繋がりができる。NISAと一緒に保険のセールスなどが始まらなければよいが(笑

(全員)保険は(私は)要らないという事で一致。

最後にコメント

(島田)全てを勉強してから投資を始めるのではなく、自転車と同じで傷の浅いうちに転びながら続けていく。我慢できる金額でムリをしないこと。人によって事情は違うので自分が納得できる様にやってはいけないこと」をまず勉強するのが良い

(山崎)老後の楽しみとしてアクティブ運用をやってみたい。人がやっているアクティブ運用を買うよりも自分でやった方が面白い。

(田村)アクティブ運用とインデックス運用は完全に分けて考えなくても良い。コア・サテライトとしてインデックスをコアに持てば良い。

(岡田)大切な3つのアドバイスを。「続ける」「続ける」「続ける」

いつも応援ありがとうございます
>>投資信託ブログランキング

スポンサーリンク

この記事がお役に立ちましたらシェアして下さい

おすすめ記事

おすすめ記事(一部広告を含む)