ニッセイ外国株式インデックスファンドの不審な挙動

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(追記)本件に関してニッセイAMより臨時レポートが出されました。
参照<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックス ベンチマークと運用実績の乖離について

読者の方より「ニッセイ外国株式インデックスファンドの不審な挙動」というコメントを頂きました。ネタの提供をありがとうございます。

いつも参考にさせていただいております。MSCI連動型ファンドを複数保有しておりますが、直近とても気になる挙動がありましたのでシェアさせていただきます。2016年11月10日の基準価格前日比ですが、ニッセイが他ファンドに0.28%前後も負けています

私の方は自動積立で放ったらかしなので、トランプショック後の基準価額変動を全くフォローしていませんでしたが、本日状況を確認しました。

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デイリー騰落率(%)の比較

基準となるMSCIコクサイ指数(円換算)のオフィシャルなデータが得られれば良かったのですが、そうも行かない為、代表的な外国株式(先進国株式)インデックスファンドについて、問題の11月10日の週の基準価額データから前日比(%)を下表に集計しました。

日付 ニッセイ たわら インデックスe SMT eMAXIS
2016/11/7 +0.52 +0.52 +0.52 +0.52 +0.51
2016/11/8 +2.40 +2.39 +2.40 +2.39 +2.39
2016/11/9 -1.86 -1.88 -1.88 -1.77 -1.87
2016/11/10 +3.89 +4.17 +4.17 +4.16 +4.16
2016/11/11 +1.04 +1.03 +1.03 +1.03 +1.03

通常であればほぼ横並びで、0.01%の差があるかどうかというところですが、確かに11月10日のニッセイ外国株式インデックスファンドは0.27%以上劣後しています

ちなみに、11月9日のSMTグローバル株式インデックスも他に比べて+0.1%となっており、これも通常より変動が大きいと思います。

念のため、2016年1月4日~11月11日のこれら5ファンドのデイリーの基準価額データをモーニングスターHPよりダウンロードし確認しましたが、デイリー騰落率の5ファンド平均値からの乖離は標準偏差0.012%(n=1055)でしたので、3×標準偏差の0.04%も乖離すれば何かが起こっていると言って良いと思います。

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ニッセイ外国株式インデックスファンドのトラッキングエラーは大きいのか

本来基準となるMSCIコクサイ指数との比較ではないのですが、上記5ファンドで今年デイリー騰落率の平均値からの乖離が0.04%以上あったのは、ニッセイ外国株式インデックスファンドが6日間(うち上方乖離3日、下方乖離が3日)、SMTグローバル株式インデックスが1日(11/9 +0.1%)、eMAXIS先進国株式インデックスが1日(6/24 -0.06%)でした。

ニッセイ外国株式のエラーの大きかった日の詳細は以下の通りですが、確かに他ファンドの挙動に比べるとブレる事が多く(上にも下にも)、また11月10日の基準価額は明らかに異常だと思います。

  • 1月12日 +0.05%
  • 1月14日 -0.05%
  • 1月15日 +0.07%
  • 6月24日 +0.05%
  • 9月30日 -0.04%
  • 11月10日 -0.22%

実はニッセイ外国株式インデックスファンドは設定初年度にもやらかしていて、この時はまだ組み入れ銘柄数が少ないからかな?等言われていました。
今では純資産規模も大きくなりましたが、未だに運用には課題があると思います。

先日発表された「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2014」で見事に第1位を獲得した<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの第1期運用報告書がwebにアップされました。 早速内容をチェックしておきます。 「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」 実...

結局どのインデックスファンドを選ぶのか

2015年の1年間のトータルリターンと標準偏差についてモーニングスター社のデータを元に比較したものが下表です。

先程まではデイリーの変動でしたが、1年という単位でみると平均化されるでしょうし、常にニッセイ外国株式の成績が悪いという訳でもないようです。

2015年 ニッセイ たわら インデックスe SMT eMAXIS
トータルリターン -1.60% -1.61% -1.68% -1.80%
標準偏差 18.97 19.02 18.99 19.00

インデックスファンドの品質として大切なのは、信託報酬ほかコストを差っ引いた後でも、いかに指数を忠実に再現するかだと思います。

そこに関わる要素として、運用者のオペレーションスキルやファンドの規模(マザーファンドも含め)、資金の流出入状況、コストによる下振れがあります。

投資家の側でコントロール出来る事としては下記が考えられます。

  1. 事前にわかるコスト(信託報酬)が小さいファンドを選ぶ
  2. 純資産額の大きいファンドを選ぶ(マザーファンドも含め)
  3. 資金流入超過のファンドを選ぶ
  4. ファンドの運用状況を定期的にモニターする

結局どのインデックスファンドを選ぶのかは、最後は個人の好みになりますが、ニッセイ外国株式インデックスファンドは今クラスで一番信託報酬率が低く、成長著しいファンドですので、期待を込めて運用下手なところはひとまず目をつぶろうというのが現時点の私の考えです(今後もモニターする中で考えは変わるかもしれません)。

たわらノーロードやiFreeは実績を残して、もう少し成長すると良いのですが。

応援ありがとうございます
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コメント

  1. 高田隆史 より:

    更新お疲れ様です。

    私も、今朝保有ファンドの成績を見て、ニッセイ(とSMT)の他のファンドとの騰落率の差が気になっていました。

    ニッセイは初年度にベンチマークからの大きな乖離が発生して以降積み立てていませんでしたが、今回の信託報酬の低下で積み立てようかと検討していました。
    ですが、今回また大きな乖離が発生しましたので、信託報酬低下後最初の報告書が出るまで様子を見ようと思います。

    ニッセイが比較的乖離が大きい原因は不明ですが、マザーファンドが主要な低コストインデックスファンドの中では一番小さい(500億円程度)のも一因ではないかと推測しています。

  2. わんわん より:

    とても分かりやすい御説明をありがとうございます。
    2015年後半からメインの投資先をインデックスeからニッセイに切替え、コスト差を実感しつつあった矢先、11/10の事故一発で過去半年間・過去1年間ともパフォーマンス劣後に陥り、迷いが生じておりました。
    運用下手に起因するトラッキングエラーの出現が上下方向に中立(ランダム)なら中長期的にはコスト差で勝てる筈なのですが、もう暫く様子を見てみたいと思います

  3. わんわん より:

    続報です。ニッセイHPに下記掲載されました(昨日電話して掲載を促しました)。
    要は、急激な為替変動についていけなかったようです。マザーファンドの規模が相対的に小さいため一時的な資金流入のインパクトが大きく、為替の失敗が増幅された模様。
    失敗の構造に変化が期待できないので当面投資は見送ります。

    ■臨時レポート「<購入・換金手数料なし> ニッセイ外国株式インデックスファンド
     ベンチマークと運用実績の乖離について」
    http://www.nam.co.jp/company/pdf/report/161115_info2.pdf